| 日 程 |
平成14年10月7日〜9日 |
| 視察地 |
熊本県人吉市・益城町・西原村、大分県湯布院町 |
| テーマ |
| 1.人吉市 |
:梢山工業団地 |
| 2.益城町 |
:熊本県テクノポリスセンター |
| 3.西原村 |
:らくのうマザーズ |
| 4.湯布院町 |
:湯布院のまちづくり |
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| 1. 人吉市:梢山工業団地 |
人吉市は熊本県の南部に位置し、九州中央山地に源を発する日本三急流の一つ球磨川の還流する人吉・球磨盆地に開けた人口38,746人(平成14年4月1日現在)の市である。球磨川は、スリル満点の球磨川下り、尺鮎で有名なつりのメッカであり、50を超える泉源を有する人吉温泉郷、球磨焼酎の名で知られた焼酎の産地でもある。
梢山工業団地は、九州縦貫自動車道人吉I.Cから車で1分の隣接地に位置し、計画面積326,300u(内工業用地94,840u)で、一部は未造成のまま誘致企業の見つかるのを待っていた。誘致された企業でも人員整理が行われており、誘致活動は困難を極めているようであった。特徴的には、全国で9番目九州では2番目の中小企業大学校人吉校が誘致されていること、中央学校給食センターが整備されていることなどが挙げられる。
中小企業大学校は、温泉源により大浴場を整備しており、研修生の受け入れに一役かっていた。研修室・宿泊施設・スポーツ施設など整備状況も良く、どの研修コースも定員をオーバーしていたが、応募倍率は低下傾向にあり、経済活動の停滞を反映しているようであった。
人吉市をはじめ、近隣自治体でも補助制度を設け、企業職員及び経営者の研修に便宜を図っていたが、工業団地内に中小企業大学校があることのメリットを生かしきれているとは見えなかった。研修施設付き工業団地あるいは研修制度付き工業団地としての売り込みを考えても良いと思われた。
瑞浪市の最寄では瀬戸校があるが、瑞浪市としても、研修補助制度を整備し、誘致企業並びに市内事業所のマンパワーの強化を図る必要があると思いました。
瑞浪市の立地計画業種は、情報関連・物流・流通関連・セラミック・ハイテク関連業種などが、想定されているが、梢山においても製造工業からの脱皮を模索されており、世界経済の動きの中で工業団地間の競争も激化するものと想定される。
用地単価は、u当り12,500円と瑞浪市の約30,000円を大幅に下回っており、瑞浪市は日本のまん真中という立地条件の強みがあるとしても、楽観は許されないと思われる。工業団地内に学校給食センターを建設するに至ったのは平成8年以来誘致企業に窮している現状をあらわすものであろうし、人吉市の企業誘致担当者は、「用地の原価計算は問題では無い、今となっては赤字覚悟の上で誘致企業を見つけることを優先したい。」と述べており、誘致競争は更に熾烈になるものと思われる。
相良氏の城下町、700年の歴史の重さを感じさせる、市職員の応対の深さに感謝しながら人吉の町をあとにした。
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| 2.益城町:熊本県テクノポリスセンター |
昭和61年にオープンした熊本県テクノポリスセンターは、40haの敷地を有する熊本テクノ・リサーチパークの中心にあり、情報センター、研修や交流の場、先端技術の紹介展示ホールなどがあり、くまもとテクノ産業財団から県へ管理委託されたものである。広大な公園を前に王宮のように建てられたセンターは、技術集積の町テクノポリスに君臨しているかのようである。
リサーチパーク内には、電子応用技術研究所・熊本大学地域共同研究センター・ソフトウェア開発企業・先端技術開発部門などが立地し、最先端の技術開発が行われており、熊本県のこれまでの先端技術企業の誘致に対する並々ならぬ心意気が感じられた。分譲価格はu当り60,000円前後であるが、阿蘇山からの豊富な地下水と自然災害が少ない清浄な環境を売り物に、半導体を中心とする研究所生産事業所が集積しており、企業が企業を呼ぶ連鎖反応を起こしている。地の利、人の和、天の時というが、まさにそれを地で行くものではないか。
広大な公園・保養施設・ゴルフ場などハイグレードな環境は、分譲単価に反映してはいるが、優良企業の研究部門は世界の頭脳を集積するためにも、そうした条件を必要としているのであろう。
また、近年は、土地・建物のリース方式も導入されており、残価を十年間で割戻し、1u当り年800円で対応されている。構築物については、応用が困難なため、慎重に取り組む必要があるが、企業誘致のための今後の一つの有力な方法になってこよう。
翻って瑞浪市の工業団地を考えるとき、売りは何かということを良く考え、その条件整備のためには、公共事業としての支援体制も努力をして行く必要があると思われる。
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| 3.西原村:らくのうマザーズ |
「らくのうマザーズ」というのは、熊本県酪農業共同組合連合会の愛称であるが、視察地は、平成12年4月にオープンした「阿蘇らくのうパーク」そのものということになった。
施設は、熊本空港より20分九州縦貫自動車道熊本ICより40分の阿蘇山麓に広がる牧場地帯で、すばらしい眺望である。1.5次産業2.5次産業を目指し、農業の付加価値を高めトータル的な酪農の魅力を来場者に提供することを戦略としていた。園内には、70頭余りの乳牛の放牧場と、延々と広がる55万本を数えるコスモス畑の景観に包まれて、世界5大品種を育成する牛舎、国産初の全自動搾乳ロボット「パイボ」、搾乳された牛乳を加工する牛乳工場、動物ふれあい広場、動物レース場、手作り体験工房、牛肉・乳製品を食するレストランなどが集積したエリアが設けられており、来場者は一日楽しめる設定となっている。
特に集客力のあるのは、動物レースのイベントだとのことであったが、運営は大変のようであった。どう最小の経費で最大の効果を出すのか、客のアミユーズメントを高め、来場者を増やすのか、常に検討が求められていた。
瑞浪市も酪農地帯があり、一部では自前の牛乳でアイスクリームを加工生産する取り組みが行われているが、市場価値が出るまでにはまだまだクリヤしなければならない多くの課題があると思われる。稲津町の笹平牧場や日吉町の高根高原牧場は、眺望からいっても非日常的空間を演出するには適当な場所であると思うが、観光農業を想定した場合、収益性を組み立てうる事業主体が準備できるかどうかが、まず入り口で問われていると思う。新たな農産品加工など挑戦的な取り組みを推奨しながら、条件を整えて行きたいと思う。
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| 4.湯布院町:湯布院のまちづくり |
やまなみハイウェイを下ると由布院盆地へ入る。豊後富士とも呼ばれている由布岳をはじめとする稜線にかこまれて、あちこちで湯気が上がっている。
湯布院町の名前は、二種類の表記があるが、これは、昭和30年に湯平村と由布院町が合併して、湯平の湯を取って湯布院町としたために、旧来の表記を使っている地名施設名と自治体名の二種類が今日まで使用されてきています。
泉源の湧出量は、別府に次全国第二位で、最近の調査で岐阜県の奥飛騨温泉郷を抜いたとのことでした。(ちょっと悔しい)
人口は11,500人程度で、横ばいであるが、年間400万人ほどの観光客が訪れ、定住人口と同数の交流人口を抱えることとなっている。
交流人口の増加を目指す瑞浪市にとっては、うらやましいような話であるが、町としてはそれなりに悩みも抱えていた。一つは、飲んで食べれば出るのは道理ということで、下水処理場の処理量は、観光客の分まで町が負担金を持たなければならない。また、多くの女性の来訪者を目当てに、小物の販売店が林立しており、そのために駐車場の確保道路の整備など町の出費はかさむが、オーナーが住民票を移さず、税金は町に落ちないという矛盾も発生している。
湯布院町にも合併の動きはあり、周辺4町が合併して40,000人の市を作ろうとの動きにあるとのことであったが、このことを考えると、42,000人の瑞浪市が合併を考える必然性も希薄に思えるところである。
湯布院町が、大分県中部地震で大きな打撃を受けながら、牛食い絶叫大会、映画祭、音楽祭、等などで、起死回生の復興を成し遂げた話をお伺いすると、困難な瑞浪市の実情の中にもなにか再生のきっかけがありそうで、今後の取り組みに勇気をいただいたように感じました。
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